ワクチン接種と医療費

ファビハルタの投与にあたって注意いただきたいポイント

本剤は、補体B因子に結合し、補体第二経路の上流を阻害し、MAC形成及びC3を介したオプソニン化の両方を抑制するため、髄膜炎菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌等の莢膜形成細菌による重篤な感染症を発症することがあります。
また、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤投与の是非を慎重に検討し、適切な対象患者に使用してください。

●基本的注意

・特に髄膜炎菌感染症は急激に重症化し、死亡に至るおそれもあるため、十分注意してください。
・髄膜炎菌感染症の既往のある患者では、髄膜炎菌感染症に罹患しやすくなるおそれがあります。
・感染症の患者又は感染症が疑われる患者では、特に莢膜形成細菌(髄膜炎菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌等)による感染症が悪化するおそれがあります。

ワクチン接種

●投与前のワクチン接種

本剤は、髄膜炎菌、肺炎球菌及びインフルエンザ菌等の莢膜形成細菌による重篤な感染症を発症しやすくなる可能性があることから、髄膜炎菌、肺炎球菌及びインフルエンザ菌b型に対するワクチンの接種歴を確認し、未接種の場合又は追加接種が必要な場合は、原則、本剤投与開始の少なくとも2週間前までにそれらのワクチン接種が必要となります。

・髄膜炎菌ワクチン1)
 [例:4価髄膜炎菌結合型ワクチン(A、C、Y及びW-135型)]
・肺炎球菌ワクチン2)
 [例:23価肺炎球菌莢膜多糖体ワクチン(PPSV23)]
・インフルエンザ菌b型(Hib)ワクチン

接種から2週間以内に本剤の投与を開始する必要がある場合は、ワクチン接種の2週間後まで抗菌剤を予防投与してください。

●投与中のワクチン接種

ワクチンには追加接種が必要な場合があります。各製品の電子添文や各ガイドライン等を参考に、必要に応じてワクチンの追加接種を考慮してください。

<参考>各ガイドラインで追加接種が必要とされているワクチン

髄膜炎菌ワクチン1)
 「追加免疫は5年毎に接種する」と記載されています。
肺炎球菌ワクチン2)
 PPSV23の再接種による臨床的な有効性のエビデンスは明確になっていませんが、症例によっては追加接種を繰り返すことを考慮してもよいと考えられ、「初回接種から5年以上経過した者を対象とする」と記載されています。

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1)一般社団法人 日本環境感染学会 ワクチン委員会 編:医療関係者のためのワクチンガイドライン第4版
http://www.kankyokansen.org/uploads/uploads/files/jsipc/vaccine-guideline_04.pdf(2026年3月閲覧)
2)一般社団法人 日本感染症学会 肺炎球菌ワクチン再接種問題検討委員会 編:肺炎球菌ワクチン再接種のガイダンス(改訂版)
 https://www.kansensho.or.jp/uploads/files/guidelines/pneumococcus_vaccine_re_1707.pdf(2026年3月閲覧)
3) ファビハルタ®適正使用ガイド(C3腎症)2025年5月作成

ワクチン接種スケジュールの例

各製品の電子添文や各ガイドライン等を参考に、必要に応じてワクチンの追加接種をご検討ください。

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1) 国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト 髄膜炎菌性髄膜炎(詳細版) https://id-info.jihs.go.jp/infectious-diseases/meningococcal-meningitis/detail/index.html(2026年3月閲覧)

患者さんへ説明する際は、冊子「ファビハルタを服用される患者さんへ ワクチン接種ガイド」もご活用ください。

感染症の発現状況

有害事象は、国際共同第Ⅲ相試験(B12301/APPEAR-C3G試験)、外国第Ⅱ相試験(X2202試験)、及び両試験の投与期を完了した患者が移行した継続試験(B12001B試験)の計3試験での発現状況の併合解析(以下、C3腎症併合解析)結果を記載しています。
なお、本項の有害事象に関する情報のデータカットオフは、B12301試験(成人の試験終了時解析)及びB12001B試験で2024年5月6日でした。

●髄膜炎菌感染症の発現状況

C3腎症併合解析において、髄膜炎菌感染症の報告はありませんでした。

●肺炎球菌感染症の発現状況

C3腎症併合解析において、重篤な肺炎球菌性肺炎2例(2/101例)、及び肺炎球菌性敗血症が1例(1/101例)に報告されており、肺炎球菌感染症の有害事象の発現割合は2.0%(2/101例)でした。

●感染症(肺炎球菌感染症、髄膜炎菌感染症以外)の発現状況

C3腎症併合解析において、感染症(肺炎球菌感染症、髄膜炎菌感染症以外)の有害事象の発現割合は61.4%(62/101例)であり、重篤な有害事象の発現割合は8.9%(9/101例)でした。

対処法

本剤投与中は、髄膜炎菌等による感染症の初期徴候に注意して観察を十分に行い、髄膜炎菌等の重篤な感染症が疑われた場合には、直ちに診察し、本剤の投与中断、抗菌剤の投与等の適切な処置を行ってください。また、本剤の有益性と危険性を考慮し、投与継続要否を検討してください。

投与中及び投与中断/中止後一定期間は、以下の髄膜炎、敗血症又は肺炎等の徴候及び症状について観察してください。
・震えや悪寒を伴う又は伴わない発熱
・以下の症状を伴う発熱
 - 頭痛
 - 発疹
 - 胸痛/咳嗽
 - 息切れ/呼吸数の増加
 - 心拍数の増加
・以下の症状を伴う頭痛
 - 悪心又は嘔吐
 - 項部硬直又は背部硬直
・錯乱
・インフルエンザ様症状を伴う体の痛み
・皮膚の冷感
・眼に対する光線過敏症

「細菌性髄膜炎診療ガイドライン2014」では、髄膜炎菌に対して、感受性検査が判明するまでは第3世代セフェム系抗菌薬のセフトリアキソン又はセフォタキシムが標準治療薬とされています1)

1)日本神経学会, 日本神経治療学会, 日本神経感染症学会 監:細菌性髄膜炎診療ガイドライン2014, http://www.neuroinfection.jp/pdf/guideline101.pdf(2026年3月閲覧)
ファビハルタ®適正使用ガイド(C3腎症)2025年5月作成

 

医療費

C3腎症は指定難病である一次性膜性増殖性糸球体腎炎(指定難病223)に含まれる、または深く関連する病名です1)
条件を満たせば医療費の助成が受けられます1-3)

※一次性膜性増殖性糸球体腎炎(指定難病223)の<診断基準>と<重症度分類等>を満たさない場合は医療費助成の対象にはなりません。

医療費助成の対象とする疾患は指定難病と呼びます4)

指定難病は、
1)発病の機構が明らかでなく、
2)治療方法が確立していない、
3)希少な疾患であって、
4)長期の療養を必要とするもの、
5)患者数が本邦において一定の人数(人口の約0.1%程度)に達しないこと、
6)客観的な診断基準(またはそれに準ずるもの)が成立していること、
と定義されています。

令和7年4月現在の指定難病は348疾病です。

医療費助成の対象となる方2)

指定難病は、個々の疾病ごとに確立された対象疾病の診断基準とそれぞれの疾病の特性に応じた重症度分類が設定されています。

指定難病と診断され、次に該当した場合は「難病法」による医療費助成を受けることができます。
(1)重症度分類に照らして病状の程度が一定程度以上
(2)軽症高額該当※1:重症度分類を満たさないものの、月ごとの医療費総額が33,330円を超える月が年間3月以上ある場合

※1 軽症高額該当:症状の程度が疾病ごとの重症度分類等に該当しない軽症者でも、高額な医療を継続することが必要な人は、医療費助成の対象となります。「高額な医療を継続することが必要」とは、医療費総額が33,330円を超える月が支給認定申請月以前の12月以内(※2)に3回以上ある場合をいいます。例えば、医療保険3割負担の場合、医療費の自己負担がおよそ1万円となる月が年3回以上ある場合が該当します。
※2 (1)申請月から起算して12月前の月、または(2)指定難病を発症したと難病指定医が認めた月を比較して、いずれか後の月から申請日の属する月までの期間が対象です。なお、「33,330円」には入院時食事(生活)療養の標準負担額は含みません。


1)難病情報センター 一次性膜性増殖性糸球体腎炎(指定難病223) https://www.nanbyou.or.jp/entry/4423(2026年3月閲覧)より作成
2)難病情報センター 指定難病患者への医療費助成制度のご案内 https://www.nanbyou.or.jp/entry/5460 (2026年3月閲覧)
3)厚生労働省ホームページ https://www.mhlw.go.jp/content/001438374.pdf(2026年3月閲覧)
4)難病情報センター 「2015年から始まった新たな難病対策」  https://www.nanbyou.or.jp/entry/4141 (2026年3月閲覧)

患者さんへ説明する際は、冊子「難病患者さんとご家族のための医療費助成ガイド」もご活用ください。

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