イラリス FAQ
以下は、Web掲載FAQ共通の記載内容です。ページの冒頭に記載します。
製品FAQは医療に従事する先生方からよくご質問いただく内容をまとめたものです。記載している情報はあくまで参考情報としてお取り扱いいただき、医療上のご判断は医療従事者の裁量と責任のもとに行っていただきますようお願い致します。
製品のご使用にあたっては、最新の電子化された添付文書(電子添文)をご確認ください。製品に関してご不明な点がございましたら、弊社お問い合わせ窓口にお問い合わせください。
1.特定の背景を有する患者
イラリスを妊婦に投与してもいいですか?
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。
動物実験(マーモセット)では、胎児への移行が認められています。
(参考)
イラリス電子添文 9.5
イラリスを授乳婦に投与してもいいですか?
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討してください。
動物実験(マウス)では、マウス抗マウスIL-1β抗体を母動物に授乳期まで投与した際、マウス新生児に同抗体が移行したとの報告があります。
(参考)
イラリス電子添文 9.6
2.用法及び用量
手術前後でイラリスを休薬する必要はありますか?
電子添文では、手術前後の投与、休薬について規定はありません。
イラリスの消失半減期は約26日1)で、投与中止後、血中から薬剤が消失するまで4、5ヵ月必要になるため、手術前後の休薬の有無については患者さんの状態と感染症のリスク等を考慮した上でご検討をお願いいたします。
イラリス投与中は感染症が発現、再発及び増悪するおそれがあることから、十分にご注意ください。
イラリス電子添文
8.1 臨床試験において、上気道感染等の感染症が高頻度に報告されており、重篤な感染症も報告されているため、本剤投与中は感染症の発現、再発及び増悪に十分注意すること。
8.2 本剤により感染に対する炎症反応が抑制される可能性があるため、本剤投与中は患者の状態を十分に観察すること。
(参考)
1) イラリス電子添文 16.1.1
3.安全性
イラリスの投与にあたり必要な検査、検査頻度の目安、注意事項はありますか?
イラリスの投与に先立って、結核に関する十分な問診及び胸部X線(レントゲン)検査に加え、インターフェロンγ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認してください。
また、イラリス投与中も、胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核の発現には十分に注意し、患者に対し、結核を疑う症状が発現した場合には速やかに担当医に連絡するよう説明してください。
なお、結核の活動性が確認された場合は結核の治療を優先し、本剤を投与しないでください1)。
また、イラリス投与により好中球減少があらわれることがあるので、初回投与前、概ね投与1ヵ月後、及びその後本剤投与中は定期的に好中球数を測定してください1)。
下記検査を投与開始2週、4週後に各1回、それ以降は月に1回を目安に行うことが望ましいです。それ以外の検査・測定項目は必要に応じて実施してください。
①臨床検査:血液学的検査、血液生化学的検査、尿検査等
②バイタルサイン:体温、血圧、脈拍
③身体測定:身長、体重
詳しくはイラリス製品基本情報ページに掲載している各疾患の使用指針をご参照ください 2-5)。
(参考)
1) イラリス電子添文 8.3, 8.4
2) RMP資材(医療従事者向け):全身型若年性特発性関節炎治療におけるイラリス皮下注射液150mgの使用指針
3) クリオピリン関連周期性症候群治療におけるイラリス皮下注射液150mgの使用指針
4) RMP資材(医療従事者向け):既存治療で効果不十分な家族性地中海熱・TNF受容体関連周期性症候群・高IgD症候群(メバロン酸キナーゼ欠損症) イラリス皮下注射液150mgの使用指針
5) RMP資材(医療従事者向け):成人発症スチル病治療におけるイラリス皮下注射液150mgの使用指針
イラリス投与中にワクチンを接種してもいいですか?
イラリス投与中は、生ワクチン接種による感染症発現のリスクを否定できないため、生ワクチン接種は行わないでください1)。本剤投与前に、必要なワクチンを接種しておくことが望ましいです。
生ワクチン以外のワクチン接種にあたっては、ワクチンの種類に基づき、個々のリスク・ベネフィットを評価いただき、ご判断ください。
詳しくはイラリス製品基本情報ページに掲載している各疾患の使用指針をご参照ください2-5)。
(参考)
1) イラリス 電子添文 8.7
2) RMP資材(医療従事者向け):全身型若年性特発性関節炎治療におけるイラリス皮下注射液150mgの使用指針
3) クリオピリン関連周期性症候群治療におけるイラリス皮下注射液150mgの使用指針
4) RMP資材(医療従事者向け):既存治療で効果不十分な家族性地中海熱・TNF受容体関連周期性症候群・高IgD症候群(メバロン酸キナーゼ欠損症) イラリス皮下注射液150mgの使用指針
5) RMP資材(医療従事者向け):成人発症スチル病治療におけるイラリス皮下注射液150mgの使用指針
4.その他
イラリスを使用する医師、施設に制限はありますか?
イラリスを使用する医師、施設には制限があります。
制限内容は疾患ごとに異なり、各疾患の使用指針の「はじめに」にその概要を記載しています。各疾患の使用指針は、イラリス製品基本情報ページに掲載しております1-4)。
なお、イラリスは納入管理を行っており、処方に必要な要件を確認するため、「適正使用及び使用成績調査協力確認書」に署名していただく必要があります。
(参考)
1) RMP資材(医療従事者向け):全身型若年性特発性関節炎治療におけるイラリス皮下注射液150mgの使用指針
2) クリオピリン関連周期性症候群治療におけるイラリス皮下注射液150mgの使用指針
3) RMP資材(医療従事者向け):既存治療で効果不十分な家族性地中海熱・TNF受容体関連周期性症候群・高IgD症候群(メバロン酸キナーゼ欠損症) イラリス皮下注射液150mgの使用指針
4) RMP資材(医療従事者向け):成人発症スチル病治療におけるイラリス皮下注射液150mgの使用指針
イラリスはオーファンドラッグに指定されていますか。
イラリスは以下の通り希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)に指定されています1)。

(参考)
1) イラリスインタビューフォーム I-4
イラリスを調製及び投与する際、21ゲージ・27ゲージ以外の注射針を使用してもいいですか?
電子添文では、液の採取には21ゲージ、投与には27ゲージの針を使用することと規定されています1) 。
それ以外の太さの針の使用は推奨しておりません。
(参考)
1) イラリス電子添文 14