B細胞性急性リンパ芽球性白血病(B-ALL)
以下はキムリアの製品特性の概要です。詳細及び最新の情報につきましては、こちらをご参照ください。
製品特性
- キムリアは、抗CD19 Chimeric Antigen Receptor(CAR)をコードする遺伝子を導入した患者由来のT細胞を単回投与する、国内初のCAR-T療法です。
※キムリアの作用機序を参照
- 再発又は難治性のCD19陽性のB-ALL患者を対象とした国際共同第Ⅱ相試験(B2202試験、ELIANA試験(検証試験))において、有効性について中間解析が実施され、IRC判定に基づく投与後3ヵ月以内のORRは82.0%(41/50例)[98.9%CI: 64.5、93.3]であり、98.9%CIの下限値は予め設定された閾値寛解率20%を上回り、優越性が検証されました1,2。(主要評価項目、検証的な解析結果)
※国際共同第Ⅱ相試験成績(ELIANA試験)を参照
安全性
重大な副作用として、CRS、神経系事象、感染症、低γグロブリン血症、血球減少、腫瘍崩壊症候群、Infusion reaction、アナフィラキシーがあらわれることがあります。
主な副作用(10~20%未満)は、貧血、好中球減少症、発熱性好中球減少症、白血球数減少、好中球数減少、血小板数減少、頭痛、頻脈、低血圧、発熱、疲労でした。再発又は難治性のCD19陽性のB-ALL患者を対象とした国際共同第Ⅱ相試験(B2202試験、ELIANA試験;データカットオフ:2017年4月)2において、キムリアが投与された75例(日本人患者2例を含む)中71例(95%)に副作用が認められました。
主な副作用はサイトカイン放出症候群(CRS)(77%)、低γグロブリン⾎症(39%)、発熱性好中球減少症(27%)、発熱、低⾎圧(各25%)、頻脈(24%)、脳症(21%)、⾷欲減退(20%)等でした。
(承認時までの集計)
製品電子添文における副作用及び各臨床試験の安全性の結果をご参照ください。
- Maude, SL. et al.: N. Engl. J. Med. 2018; 378(5): 439-448. COI:本試験はノバルティスの資⾦により⾏われた。著者にノバルティスより謝礼、研究助成⾦を受領した者及び社員が含まれる。
- 社内資料:再発性及び難治性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病の小児患者を対象とするCTL019の有効性及び安全性を評価する第Ⅱ相単群多施設試験(B2202試験) (2019年3月26日承認、CTD 2.7.6-4.2.1)(承認時評価資料)
キムリアの治療対象となる、再発又は難治性のCD19陽性のB-ALL(CD19抗原を標的としたCAR-T療法の治療歴がない患者)
- 初発の患者では標準的な化学療法を2回以上施行したが寛解が得られない場合
- 再発の患者では化学療法を1回以上施行したが寛解が得られない場合
- 同種造血幹細胞移植の適応とならない又は同種造血幹細胞移植後に再発した場合
キムリア®︎点滴静注 電子添文(第1版、2025年3月改訂)